過ぎたるは猶及ばざるが如しビタミンの摂取も過剰であればかえって害になることがあります。
百薬の長といわれる酒も飲み方によっては百毒の長にも・・・・
骨のあることわざのコーナーのようになってしまいましたが実は真面目なコーナーです。 |
ビタミンの過剰摂取による体への影響は、脂溶性と水溶性によって異なります。脂溶性ビタミンを過剰に摂ると、肝臓や体の臓器に蓄えられます。蓄えられたビタミンは、摂取不足や体が必要とするときに使われるわけですが、摂りすぎの状態が続くと過剰症をを起こしてしまいます。ビタミンを多く含むサプリメントでは、含有量を確認しておく必要があるでしょう。
一方、水溶性ビタミンは水に溶けやすいため、余分に摂っても体内を素通りしてしまいます。つまり、尿によって排出されてしまい、過剰摂取の心配はほとんどありません。
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(1)ビタミンA
ビタミンAは脂溶性で大量にとると肝臓などに蓄積されますが、肝臓に運ばれていく途中で他の臓器に過剰症を起こすことがあります。一方β-カロチンは体内に入っても、すでにビタミンAが十分ならAに変化せず、そのまま肝臓や脂肪組織にたまり、徐々にビタミンAに変わり、人間に悪さをしません。 摂取量からいってもビタミンA(レチノール当量)は成人で1日1500μgにとどめるべきだと考え、一方β-カロチンはその3倍程度摂取しても手のひらや足の裏が黄色くなることがあっても過剰症は起こしません。このためビタミンAの半分はβ-カロチンとして摂れば、量を気にせずに取れ、安心と言われています。
過剰症 頭痛、吐き気、皮膚の剥離、脱毛、奇形児出産(妊婦)など |
(2)ビタミンD
ビタミンDはカルシウム摂取に欠かせないビタミンです。しかし、摂り過ぎると血液中のカルシウム濃度が上がり、血管や肺、心筋、腎臓などにカルシウムがたまりやすくなります。この作用は乳幼児に強く見られるので、乳幼児は摂りすぎに注意し、適量のビタミンD摂取が大切です。腎臓に沈着すると腎機能が正常に働かなくなって尿毒症を起こすことがあります。1日50μgを超えなければ安全です。
過剰症 高カルシウム血症による食欲不振、捲怠、頭痛、腎臓障害 など
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